漫画描いているけど、いまいち楽しくない
…そんな人いませんか。
『漫画を描くこと』って、とても敷居が低いですよね。
道具を揃えるのにもお金はかからないですし、(4コマ漫画ほどであれば)技術だってそれほど難しくはありません。
つまり、紙とペンさえあれば、
あるいはクリスタさえあれば誰でもできます。
でも反対に、
誰でも始めることができるからこそ、
- あれ?意外と大変だな…
- あんまり楽しくないな
- 三日坊主で終わる
…なんて人も多いと思います。
私もそうでした。
私はかつて投稿して賞をいただいたり、デビューをしたことがあります。
ほんのちょっとした経験ですが、その経験もあってか、今でも趣味で投稿した漫画にそこそこの数のいいねや読者登録を頂いております。
でも、当時から、
漫画を描くのが嫌い…とまではいきませんが、めちゃくちゃ楽しいとはいえないな…くらいに感じていました。
感じつつ、とりあえず継続だけはしていました。
でも、1000ページ描いたくらいから、少し見える景色が変わったのです。
そこで今回は、そんな私個人の経験から、
『漫画描くのが嫌いな人でも、1000ページ描けばわりと楽しくなる』という話をしようと思います。
もくじ
漫画は誰でも描けるけど、ちゃんと描くのは意外と大変
冒頭にも書いたように、漫画は誰でも描くことができます。
完全な初心者でも、今すぐ描こうと思えば描くことができますよね。
しかし、一度でも漫画に本気で向かい合ってみた人ならわかると思いますが、
ちゃんとしたクオリティがあるものを一から描こうとすると、
意外と大変ですし時間もかかるんですよね。
(これは別に商業漫画だけではなく、同人だってそうです)
私も、
- なんでたった1ページ描くのに10時間もかかるんだ〜!
- 何時間かけて描いても、ド下手!!笑
みたいなことが沢山ありました。
そこで一番最初の挫折が来たりして、
それほど情熱持って取り組んでいない多くの人は、ここで辞めてしまうと思います。
最初の1年はたぶん何もわからない
なんだかわからないけど、初期段階で賞をとってデビュー…みたいな勘とセンスのいい人は別にして、
普通の人は、漫画を描き初めて最初半年〜1年くらいは、右も左もわからないまま、
挫折と継続の闘いになると思います。
とくに絵を描くのが苦痛でしょうがない人は、
楽しいのかどうかすらわからないんじゃないでしょうか。
でも、そこで辞めたら勿体ない。
歯を食いしばって、800ページ〜1000ページくらい描くと、見える景色が変わります。
1000ページ近く描くと漫画が楽しくなる
1000ページ近く描くと、いろいろなことが見えてきます。
とくに、私が感じたのは以下の4つです。
- 描くスピードが速くなる
- 全体的に画力が向上する
- コマやセリフのテンポのようなものが感覚的にわかる
- 自分の好きな作業(工程)が明確になる
です。
①どんなに描くのが遅い人でも、描くスピードが速くなる
やはり1000ページ描くと、描くこと自体に慣れるのであらゆる迷いが少なくなります。
- どこにベタを置いたらいいか
- どこにトーンを貼ればいいか
- どんな構図にすればいいか
などちょっとしたことも、素早く決断できるようになります。
なので、どんなに漫画を描くのが遅かった人でも、描くスピードが速くなるんです。
絵柄やコマ割にもよりけりなのでなんともいえませんが、
私は、1ページ6時間〜10時間とかかっていたのが、5時間〜3時間くらいで描けるようになりました。
②どんなに下手な人でも、画力が向上する
1000ページ描けば、どんなに絵が下手な人でも、画力が向上します。
画力の向上は、漫画を楽しく描くのにとても効果的です。
絶対とは言い切れませんが、漫画で主に時間がかかるのはやはり『作画』。
画力が上がれば絵を描くのが楽しくなり、それによって、
以前よりも漫画を描くことに楽しさを見出だせるようになります。
[st-kaiwa1 r]もちろん、別にデッサン・模写など絵の勉強などは必須ですが、それをある程度こなしていけばぜったいに画力が向上します[/st-kaiwa1]
[st-card id= 943]
③コマやセリフのテンポのようなものが感覚的にわかるようになる
1000ページ描くと、どんなに右も左もわからなかった人でも、漫画のテンポが掴めるようになります。
漫画っていくら画力があろうがシナリオ技術がある人でも、
漫画の文脈(リズムとか情報量とか)がわかっていないと、下手になりますよね。
反対に、絵が下手でもそういった『漫画の基本』がわかっている人の漫画は、面白かったりします。
[st-kaiwa1 r]そういうのが、俗に『漫画が上手い』?というのかな…[/st-kaiwa1]
なんだか言葉で説明しづらいのですが、1000ページくらい描くと、そういった『漫画の感覚』が掴めるようになります。
④自分の好きな作業(工程)が明確になる
最後は、自分の好きな工程が明確になること。
どんなに漫画を描くのが嫌いでも、枚数を描けば描くほど、自分の好きな作業がわかってきます。
たとえば、
- ペン入れは嫌いだけど、トーン貼るのは大好き
- 絵は全般嫌いだけど、企画とネームは大好き
- キャラクター作るのだけは好き
などですね。
そういった自分の強みというか…好き・嫌いがわかれば、大きく作業効率を変化させることができます。
例
・ネームが好きなら、ネームの時間を増やして作画時間を減らす
・絵が好きなら、シナリオを単純化して絵にだけこだわる…など
小さな発見を積み重ねる
他にも、
- 背景の手描きは苦手だけど、写真模写や写真スキャンは楽しい
- リアリティのある絵柄で描くのは苦痛だけど、デフォルメ感のある絵柄で描くとそれほど苦痛じゃない
- ギャグシーン描くのは好き
…みたいな、本当に小さなことでもいいんじゃないかと思います。
そういう『小さな発見』が積もっていくと、自分なりの快適な作業時間をつくることができるようになります。
そうして、より楽しく漫画を描くことができるようになるんです。
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「楽しくない」で辞めなくて本当に良かった
私は(ちゃんと漫画を描き始めて)一年目で
描くことことを辞めなくて良かったと思っています。
なぜなら、最初の一年くらいは本当にダメダメだったからです。
なにがダメだったのかというと、
- どれだけ時間をかけて描こうが、100%の力をかけて描こうが下手くそ。笑
- テンポもコマ割もストーリーもめちゃくちゃ。
そんな漫画の『ま』の字もわかってないような段階で投げ出さなくて、本当に良かったと思っていますし、
そんな段階では漫画を描く楽しさ・面白さなんてわかっていなくて当然だったからです。
量をこなして、慣れる。そして、自分を知る
とはいえ、「何がなんでもとりあえず1000ページ描こう!」という根性論を唱えるつもりはまったくありません。
というか私自身、それを言えるほどの者でもないので。。
ただ、何年も描いている者からすると、『漫画を描くのが楽しくない』というだけで辞めてしまうのは勿体ないなと思うのです。
漫画にはいろいろな工程がありますから、全部の工程を同じくらい好きな人はあまりいないんじゃないでしょうか。
だから、そのうちの1つがめちゃくちゃ好きなのに、他の全部を捨てるというのはあまりに勿体ない。
そこで、「1000ページ描くと、少しは楽しく描けるようになるよ」ということをこの記事でお伝えしておきたかったのです。
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別の手法に移行してもいい
ここまで書いてこんなことを言うのはなんですが、最後は漫画という表現から抜け出してもいいんではないでしょうか。
さすがに1000ページも描くころには、ある程度、息をするように漫画を描くことができていると思います。
なので、それはそれで1つのスキルとして持っておいて、
自分の得意な部分・好きな部分を活かした別の表現方法を模索していくのもいいんじゃないかと思います。
たとえば、絵が苦手でシナリオや文章を書くのか好きなら小説に移行したり、
絵が好きでシナリオが苦手なら、絵を中心にした表現方法(イラスト・アニメ・デザイン)を考えたり
…など。
漫画で得た経験や知識を活かして、
自分の得意な部分を伸ばすことができる道を模索してみてはいかがでしょうか!
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